2012年6月29日金曜日

モッコク by.福岡県筑紫野市の弁護士ブログ



 モッコク(木斛)
 ツバキの仲間の常緑高木。

 きのう遺産分割調停のため
 家庭裁判所に行きました。

 最近はなぜか
 家裁事件が多いよう。

 家裁の特色は,調停による話し合い解決が
 優先されることです。

 調停委員が間に立って
 話し合い解決を仲介してくれます。

 調停委員は基本的にボランティアで
 そのあたたかい人柄と人情により円満な解決を生み出します。

 大手門のバス停前の道路を北側に渡ると
 裁判所の前の街路樹がモッコク。

 黄白色の小さな花を
 たくさんつけていました。

 花言葉は,人情家
 家裁前であることを意識した植栽なのでしょうか?

       ちくし法律事務所 弁護士 浦田秀徳

2012年6月28日木曜日

アガパンサス by.福岡県筑紫野市の弁護士ブログ



 アガパンサス(紫君子蘭)
 いまの時期,あちこちで目をひきます。

 紫と緑のとり合せ,曇天・雨天のなか
 そこだけ光り輝いているように感じます。

 姿形的には,ユリやネギの仲間
 遺伝子的には,ヒガンバナの仲間だとか。

 南アフリカ原産のため
 名前もむずかしくて,なかなか覚えにくい…。

 でも,ギリシャ語のアガペ=愛とアントス=花
 を組み合わせた言葉で,愛の花。これなら覚えられますよね?

 このため,花言葉も愛や恋を示唆するものに。
 誠実な愛,恋の季節, 恋の便り,恋の訪れなど。

           ちくし法律事務所 弁護士 浦田秀徳

2012年6月27日水曜日

ヤマボウシ by.福岡県筑紫野市の弁護士ブログ



 ギボウシとくれば,姿からはアガパンサス
 名前からはヤマボウシを思いうかべます。

 が,きょうはヤマボウシ(山法師、山帽子)
 ミズキの仲間の落葉高木。

 白い「花弁」が白いずきんをかぶった山法師を
 連想することから。

 ミズキの仲間なので
 春先に咲くハナミズキによく似ています。

 福岡市中央区大名の専門学校の前に
 たくさんの花をつけていました。



 先ほど白い「花弁」と書きましたが
 実は,白い部分は,花弁ではなく,総包と呼ばれる葉っぱ。

 花は,その中央にある
 多数が球状に集合したもの。
 
 9月ころ果実が赤く熟し
 食用になるそう。

 立山に登ったとき,麓の温泉のわきで
 ヤマボウシの果実が赤く熟していたのが印象的。

 花言葉は,友情
 どうしてでしょうね?

            ちくし法律事務所 弁護士 浦田秀徳

2012年6月26日火曜日

ギボウシ by.福岡県筑紫野市の弁護士ブログ



 ギボウシ(擬宝珠)
 ユリもしくはリュウゼツランの仲間の多年草。

 ギボウシは
 擬宝珠(ぎぼうしゅ)から。

 つぼみ、もしくは若い花序が
 擬宝珠に似ているからとされています。

 擬宝珠は,お寺などの欄干の柱の上にある
 タマネギのようなもの。これです。



 (石山寺・本堂)

 ギボウシから,この形を
 想像するのはちょっとむずかしいような。

 英語名Plantain lilyは,オオバコユリ
 これはギボウシの葉がオオバコに似ているためらしい。

 ま,これのほうが
 いくらか呑みこみやすいか。

 花言葉は,落ち着き,沈静,静かな人
 これは納得。

           ちくし法律事務所 弁護士 浦田秀徳

2012年6月25日月曜日

スイカズラ by.福岡県筑紫野市の弁護士ブログ



 タニウツギがスイカズラの仲間といわれても
 スイカズラってどんな花木だっけ?

 というわけで,きょうは
 スイカズラ(吸い葛)。

 むかしは花を口にくわえて
 甘い蜜を吸ったことから,吸い葛。

 常緑で,冬場を耐え忍ぶことから
 別名、ニンドウ(忍冬)。

 白い花が徐々に黄変。そのため
 一つの枝に白い花と黄色い花が咲くことに。

 そこからさらに
 別名,金銀花。

 写真は,JR久大線の
 豊後中村駅ホームにて。

 花言葉は,愛の絆。
 スイカズラの蔓からの連想でしょうか?

         ちくし法律事務所 弁護士 浦田秀徳

2012年6月22日金曜日

タニウツギ by.福岡県筑紫野市の弁護士ブログ



 少し山に戻って
 タニウツギ(谷空木)。

 スイカズラの仲間
 落葉小高木。

 八瀬から叡山ケーブルで登っていくと
 谷筋にちらほら咲いています。

 梅雨に濡れる山道,新緑の中で咲くピンクの花々は
 遠目にも映えて美しい。

 田植えの時期でもあるので
 別名,田植え花。

 写真は阿弥陀堂の奥で撮ったもの
 花言葉は,豊麗。

           ちくし法律事務所 弁護士 浦田秀徳

2012年6月21日木曜日

キキョウ by.福岡県筑紫野市の弁護士ブログ



 比叡山の琵琶湖側の入口は坂本。
 文字どおり,比叡山に登る坂のもとです。

 延暦寺(および日吉大社)の門前町として
 古くから栄えました。

 戦国時代には、明智光秀が坂本城を築いたものの
 山崎の戦いに敗れたのち焼失,現存していません。

 司馬遼太郎の『国盗り物語』を読んだだけでは
 分かりにくいですが,この地にたつとよく分かります。

 琵琶湖が京都と,関東,北陸を結ぶ
 交通の要衝だったことが。

 光秀の坂本城,信長の安土城,秀吉の長浜城の位置関係は
 琵琶湖の存在を抜きには考えられません。

 光秀は,美濃の土岐氏一族の出身で
 桔梗紋をもちいていました。

 キキョウの花言葉は,変わらぬ愛,誠実,従順
 なぜ裏切らなければならなかったのでしょう?

           ちくし法律事務所 弁護士 浦田秀徳

2012年6月20日水曜日

ブラシノキ by.福岡県筑紫野市の弁護士ブログ



 比叡山からケーブルカーで
 坂本側に下山。

 すると,坂本駅前に
 真っ赤な花がたくさん。

 「金宝樹」
 と,名札がぶらさげてあります。

 ブラシノキ(ブラシの木)
 というのが,一般的。

 名前の由来は…
 見ればわかりますよね。

 見てのとおり,花序の先から枝が伸びるところが
 珍しい。
  
 学名はカリステモン
 ギリシャ語で,美しい雄しべという意味だそう。

 オーストラリア原産
 日本人の美的感覚からすると,すこし派手でしょうか。

 花言葉は,気取る心,はかない恋
 意味深。

         ちくし法律事務所 弁護士 浦田秀徳

2012年6月19日火曜日

コアジサイ by.福岡県筑紫野市の弁護士ブログ



 いまの季節
 どこへ行ってもアジサイが咲いています。

 きょうはそのなかでもちょっと珍しい
 コアジサイ(小紫陽花)。

 日本固有種で
 明るい林内や林縁などに自生しています。

 写真のは,比叡山に咲いていたもの
 ちょっと地味な印象ですね。

 アジサイが派手に見えるのは
 装飾花があるから。

 この点、コアジサイは普通花だけで
 装飾花がないため、地味にみえるんですね。

 その分,可憐
 そういう生き方もあります。

 可憐だけれども,忍耐がいります。
 花言葉は,忍耐強い愛。

          ちくし法律事務所 弁護士 浦田秀徳

2012年6月18日月曜日

キンシバイ by.福岡県筑紫野市の弁護士ブログ



 キンシバイ?
 禁止ばい?

 じゃなくて
 金糸梅

 花の形が良く梅に似て
 色が黄(金)色であることから。

 オトギリソウの仲間の半落葉小低木。
 オトギリソウは,あの弟切草

 この草からつくる秘薬の秘密を漏らした弟を
 兄が切り殺したという伝説があります。

 このため、弟切草の花言葉は
 秘密とか,怨みとか。

 フェイスブック上で,この花の名前が問題となり
 ヒペリカム(Hypericum)という人が多数派でした。

 ヒペリカムは、オトギリソウ属のラテン名
 必ずしもキンシバイとは限りません。

 たとえば
 これ。



 よく似ていますが
 ビヨウヤナギ(美容柳)。

 オシベが長いので
 見分けはつきます。

 ビヨウヤナギの花言葉は,多感,有用,幸い
 キンシバイは,悲しみを止める,きらめき。

      ちくし法律事務所 弁護士 浦田秀徳

2012年6月15日金曜日

ボダイジュ by.福岡県筑紫野市の弁護士ブログ



 ボダイジュ(菩提樹)
 中国原産の落葉高木。

 太宰府戒壇院で咲いているときいて
 見に行ってきました。

 淡黄色の小さな花がたくさん咲き
 いまが見ごろです。

 ナツツバキが沙羅双樹で,仏がその下で入滅したとすれば
 ボダイジュは,仏がその下で悟りをひらいた木。

 実は,インドボダイジュは
 ちょっと種がちがうようですが。

 シューベルトの西洋ボダイジュも
 ちょっと種がちがうようで。
 
 鑑真が伝えたとの言い伝えがあるとか
 ほんとうでしょうか?それにしては木が小ぶりのような?

 栄西が中国の天台山万年寺で菩提樹の種子を播いたのを持ち帰り
 香椎宮に1190年に植えたとの記録はあるとか。

 鑑真の渡日からは400年以上あとのことですが
 こちらは証拠があります。

 花言葉は,情熱の恋,熱愛というのと
 結婚,夫婦の愛というのが。

 情熱の恋,熱愛も,「悟り」を経て
 結婚,夫婦の愛に変化するのでしょうか?

         ちくし法律事務所 弁護士 浦田秀徳

2012年6月14日木曜日

ユリノキ by.福岡県筑紫野市の弁護士ブログ



 ユリノキ(百合の木)
 きのうに引きつづき,北米原産のモクレンの仲間。

 この写真は皇居お堀端
 警視庁~桜田門あたりの街路樹。

 例の金環日食のときにお堀端を歩いていたら
 目にとまりました。

 なぜ百合の木か?
 ま,花を見ればわかりますね。

 またの名をレンゲボク(蓮華木)、チューリップツリーとも。
 これらも花が似ているからですね。
 
 学名はLiriodendron tulipifera
 leirion:百合+dendron:木+tulipiferaチューリップをつける。

 つまり,チューリップの花をつける
 ユリノキというわけです。

 またまたの名をハンテンボク(半纏木)
 これはなぜでしょう?ヒントは葉っぱです。

 タイサンボクと違い
 落葉します。

 これは街路樹として
 夏に木陰をつくり,冬は日光をとおすことになります。

 花言葉は,見事な美しさ、幸福
 当日は日食に心を奪われたため,紹介が遅くなりました。

          ちくし法律事務所 弁護士 浦田秀徳

2012年6月13日水曜日

タイサンボク by.福岡県筑紫野市の弁護士ブログ



 少年鑑別所の帰りに駅まで歩いていたら
 タイサンボク(泰山木、大山木)が咲いていました。

 3メートルくらいの高さの樹に
 5輪ほど花をつけていました。

 道路の反対側に街路樹として植えられていたのですが
 「わっ。」と喜んで道路を横断し,パチリ。

 都市部に突如出現した
 古代的世界にためいきがでました。

 なんかの花に似てません?
 そう,モクレンの仲間ですね。

 お菓子を盛る器のような形で
 モクレンより一回り大きくて立派。

 花が大きくて立派なことから
 賞賛して泰山木と名づけられらしい。

 学名は,Magnolia grandiflora
 grandiflora=大きい花のMagnolia=モクレンの仲間。

 マグノリアといえば,むかし
 カエルの降ってくるわけのわからない映画がありました。
      
 日本の花ではなく,北米中南部原産。
 米国南部を象徴する花木とされています。

 このため、ハリケーン・カトリーナ(2005年)の被害を
 受けた地域への支持を表すシンボルとなったのだとか。

 花言葉は「前途洋々」「威厳」
 少年の前途も洋々でありますように。

         ちくし法律事務所 弁護士 浦田秀徳

2012年6月12日火曜日

バショウ by.福岡県筑紫野市の弁護士ブログ



 (バショウ@義仲寺)

 バショウ(芭蕉)
 多年草。

 英名はジャパニーズ・バナナ
 花や果実がバナナと似ているので。

 でも実際には食べられるものではなく
 ま,観賞用の植物です。

 もちろん,かの俳聖・松尾芭蕉の名は
 この植物にちなんだもの。
 
 彼の草庵が深川にあってところ,門人からこれを贈られ
 植えたところ大いに茂ったので。

   芭蕉野分して盥に雨を聞夜哉
                
 義仲寺は,滋賀県膳所にあります。
 義仲は,木曾義仲のこと。
  
 平家討伐の兵を挙げて都に入ったものの
 乱暴狼藉のため、頼朝軍に粟津(寺の南)の地で討たれました。

 巴御前が彼をここに
 葬り供養したとの伝説があります。

 芭蕉は、彼が好きだったのか(周辺の美しい景観を愛したのか)
 ここを度々訪れました。

 のちに大阪で亡くなったときは
 遺言によってここに墓が立てられたと言われています。

 境内には,芭蕉の辞世の句碑があります。

   旅に病て夢は枯野をかけめぐる

        ちくし法律事務所 弁護士 浦田秀徳

2012年6月11日月曜日

ハナショウブ by.福岡県筑紫野市の弁護士ブログ



 ハナショウブ(花菖蒲)
 アヤメの仲間の多年草。

 もとは野・花菖蒲という花
 それを園芸種に改良したもの。

 アヤメ・カキツバタとの違いは,葉脈があること
 葉の中央に太い筋が通っています。

 城内で咲いているとニュースでやっていたので
 裁判のあいまに見てきました。

 どこかの病院のみなさんも見学に
 看護師さんたちが,患者さんたちを介助していました。

 癒されました。
 (いや,花に。)

 花言葉は,「うれしい知らせ」「優しい心」「心意気」
 「優雅」「あなたを信じる」など。

       ちくし法律事務所 弁護士 浦田秀徳

2012年6月8日金曜日

ナツツバキ by.福岡県筑紫野市の弁護士ブログ



 ナツツバキ(夏椿)。
 名前のとおりツバキの仲間の落葉高木。

 朝の通勤途中
 団地のプロムナードで咲いていました。

 ツバキの仲間ですが
 まず花の色が紅白でちがいますね。

 あちらは照葉樹で冬でも葉をつけますが
 こちらは落葉します。

 花期も,ツバキは冬~春ですが
 こちらはいまの時期です。

 別名はシャラノキ(娑羅樹)。
 『平家物語』冒頭で有名な沙羅双樹から。

 でも実は別種
 むかしのお坊さんが間違えたのだとか。

 ナツツバキ=シャラノキより小さい花を咲かせる
 ヒメ・シャラという木もあります。

 祖母山など山に入ると
 赤褐色で滑らかな木肌が目をひきます。
 
 まるでそこら辺だけ
 お座敷になったような感じ。

 かくてナツツバキを見かけると
 祖母山に登りたくなるのでした。

          ちくし法律事務所 弁護士 浦田秀徳

2012年6月7日木曜日

猪鹿狼寺・本堂跡 by.福岡県筑紫野市の弁護士ブログ



 九重山を南登山口(南麓,花公園のある側)から
 登ると,最初の休憩ポイントが猪鹿狼寺・本堂跡。

 石祠と礎石類があるだけで
 建物等は残っていません。

 でも,動物名を連ねた寺の由来は
 なかなか興味深いものが(以下,説明板によります)。

 もともと天台宗の寺院で
 伝教大師・最澄が開基とも伝わるとか。

 最澄さん,宝満山には渡唐前に登ったと思いますが
 九重山まで来たかはちょっときびしい気がします。

 NHK大河で苦戦がつづく平清盛は
 歴史的にも,玉木宏の息子・源頼朝に倒されます。

 平家を打倒した頼朝は,自己の軍事力を誇示し
 東国武士の心をまとめるため富士山の麓で「巻狩り」を企画します。

 曾我兄弟の仇討ちで
 有名です(『曽我物語』)。

 いまでいえば
 オリンピックで国威を高揚させるようなものでしょうか。

 巻狩りは,鹿や猪などが生息する狩場を多人数で四方から取り囲み
 囲いを縮めながら獲物を追いつめて射止める大規模な狩猟のこと。

 さて頼朝の側近たちも,巻狩りなどはじめて。
 ルールや作法もわからず,どうすればいいんじゃ~。

 すると,九州の阿蘇神宮が
 どうやら巻狩りの作法に詳しいらしい。 

 というわけで,梶原景高,新田忠常を派遣し
 ルールや作法を習得させます。

 2人は,座学だけでなく
 久住高原で実習をやってみます。

 九重山には,牧ノ戸とか,鉾立峠とか
 巻狩りにちなむ地名が残っています。

 どちらも,鹿や猪を一網打尽にするため
 追い込んだ峠です。

 さて九重山は,天台宗の寺院もある霊峰ですから
 殺生禁止。

 そこで,彼らはお寺に,猪,鹿,狼を殺してゴメンなさい
 と多額の寄進をしたのだとか。

 中世ヨーロッパでいえば免罪符の販売,現代刑事事件でいえば
 贖罪寄付というところでしょう。

 こうして,武家の寄進を受けて
 一時は隆盛した寺も,戦国末期,島津軍の侵攻により消失。

 大分県という場所がら
 大友家と仲がよかったからでしょうね。

 これは,やはり島津軍の侵攻を受けて全滅した
 四王寺山・岩屋城の高橋紹運の運命とおなじですね。

 猪鹿狼寺・本堂跡は,こんな意味で
 九重山と宝満山・四王寺山を関連づける史跡なのでした。

          ちくし法律事務所 弁護士 浦田秀徳

2012年6月6日水曜日

ギンリョウソウ by.福岡県筑紫野市の弁護士ブログ



 ギンリョウソウ(銀竜草)
 これでも遺伝子的にはツツジの仲間の多年草だそう。

 この写真は,九重山の坊がツルから雨が池を向かう
 林のなかの登山道脇に咲いていたもの。

 赤川温泉に下りる道の
 赤川荘手前の林の中にも咲いていました。

 名前のとおり,たしかに
 銀の龍に見えます。

 でも別名ユウレイタケといわれるとおり
 見た目,草というよりキノコのよう。

 それもそのはず光合成で自活する能力がなく
 菌類と共生し栄養素を得て生活しているらしい。

 そういうのを腐生植物(ふせいしょくぶつ)と呼び
 ギンリョウソウは,それで有名なのだとか。

 へ~。
 いろんな生き方がありますね。

        ちくし法律事務所 弁護士 浦田秀徳

2012年6月5日火曜日

コケモモ by.福岡県筑紫野市の弁護士ブログ



 コケモモ(苔桃)
 ツツジの仲間

 常緑小低木
 高さ10センチメートルくらい。

 葉は革質でつやつやしていて
 長楕円形。

 いまの季節
 九重山の岩場で淡いピンクの花を咲かせています。

 秋に果実が熟します。
 酸味はあるが甘く、食用にします。

 コケモモの名は、果実をモモに見立て
 全体が小さいので。

 少女がコケモモ摘みに夢中になりクマと出会う話
 など童話によくでてきます。

        ちくし法律事務所 弁護士 浦田秀徳

2012年6月4日月曜日

イワカガミ by.福岡県筑紫野市の弁護士ブログ



 イワカガミ(岩鏡)
 イワウメの仲間の多年草。高山植物のひとつ。

 名前のうちイワは
 岩場に生えることから。

 常緑の葉は丸く、光沢があります。
 名前のうちカガミは、光沢のある葉を鏡に見立てて。

 いまの時期,九重山にいけば
 あちこちの岩場で出会えます。

 とても高山植物らしい名前をもらっているにもかかわらず
 そのポピュラーな存在ゆえに,不人気な筋も。

 でもよく見ると
 やはり可憐。

          ちくし法律事務所 弁護士 浦田秀徳

2012年6月1日金曜日

『犯罪』 by.福岡県筑紫野市の弁護士ブログ



 (ハルリンドウ@九重山・坊がツル)

 『犯罪』(東京創元社)
 フェルディナント・フォン・シーラッハ

 ドイツの弁護士が経験した11件の事件
 を語る短編集。

  フェーナー氏
  タナタ氏の茶わん

  チェロ
  ハリネズミ

  幸運
  サマータイム

  正当防衛
  緑

  棘
  愛情

  エチオピアの男
 の11作。

 短編集なのだけれども,どの事件も奥が深い。
 とてもリアルで,それぞれ長編の読後感が残ります。

 でもドイツ人らしく
 各事件のアンソロジーだけでは終わらせません。

 全体を一貫する仕掛けが
 ほどこされています。

 まず,表のエピグラフはドイツの理論(量子)物理学者
 ヴェルナー・K・ハイゼンベルクの言。

 「私たちが物語ることのできる現実は,
 現実そのものではない。」
 
 ん?作者が物語ることのできる『犯罪』は,
 現実そのものではない,ということか?

 これは,いかに上手く書いても
 限界がありますよ,というエクスキューズだろうか?

 でも,いやいや
 たいへんおじょうずですよ,と読み進みます。

 すると読了寸前
 最後の扉に,つぎの言葉が。

 Ceci n’est pas une pomme.
 これはリンゴではない。

 これはベルギーのシュルレアリスムの画家
 ルネ・マグリットの画のタイトルから。

 リンゴをリアルに描いて
 そのタイトルが「これはリンゴではない」…。

 やられた…
 って感じですね。

 読み返してみると,各事件のなかに
 リンゴが出てきます。へ~。

 もうひとつ,へ~なのは
 この作品が今年の本屋大賞・海外小説部門の受賞作だということ。

 国内部門については前に書いたように
 大賛成というわけにはいきません。

 が,海外部門については
 選者のみなさまに敬意をはらいたいと思います。

          ちくし法律事務所 弁護士 浦田秀徳