シオガマ(塩竃)が好きですね。
そのわけは、見た目の美しさだけではありません。名まできれいだから。
高山の花の名前は、シラネアオイ→白根山の葵、クロユリ→黒い百合、コマクサ→駒の形の草というように、ふつうはストレートにつけられています。
これにたいしシオガマは、花はもちろん「葉まで美しい」姿から、→「浜で美しい」→「塩竃」という洒落に由来しているそうです。
いつの時代の誰の命名によるものかは知りませんが、このような遊び心(心のゆとり)が大好きです。
「浜で美しい」→「塩竃」という連想はわれわれには難しくなっています。
でも、「みちのくのしのぶもぢずり誰ゆゑに乱れそめにし我ならなくに」の歌を詠み(百人一首)、源氏物語の光源氏のモデルとされる河原左大臣こと源融がみちのく塩釜の風景をモデルにして河原院の庭を造ったというエピソードに思いを馳せることはできます。
厳しい山道で息も切れ切れのおりシオガマに出会えると、そのようなイメージが広がり気持ちが楽になったような気がします。
どんな厳しい局面においても、遊び心を忘れず、葉まで美しい仕事ができればいいのですが。
やま
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