法律相談は,相談するだけでも意味があります。
まずカウンセリング効果があります。
頭のなかや胸のなかに渦巻いていた不要なガスが抜けます。
いわゆるいっぱいいっぱいの状態だと
頭が働きません。
つぎに片付け効果があります。
部屋のなかのものを持ち出さなくとも整理すればすっきりします。
整理がつかないと
おなじところをグルグル回転することになります。
思考力回復効果。充満するガスが抜け,部屋が片付くと
自分で考える力が回復します。
問題によっては
これで法律相談終了ということもあります。
法律相談の結果,解決方針をたて
それを説明(アドバイス)します。
解決方針は,当方の思いどおりに
その場で一挙解決というわけにはいきません。
一般的に複数の選択肢になります。
どの選択肢も一長一短ということになります。
右の道を行くと,遠いけれども比較的安全
左の道を行くと,近いけれども比較的危険というように。
クライアントのニーズや意欲に応じて
どちらかの選択肢を選択していただくことになります。
選択肢のなかには,積極的に攻めるもののほか
静観する,経過を観察するというものもあります。
時宜をまつとか,守るほうが楽だとか
証拠上や,社会・心理的ないろいろな理由があります。
紛争解決は人生の一部ですから
クライアントの価値観や意欲・姿勢にも大きく左右されます。
この点でも数学の問いと答えとは異なるわけです。
答えは一つではなく,おなじ答えでも満足度が異なりえます。
いずれにせよ前向きに選択することが
後の満足度を高めることになります。
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