2015年12月21日月曜日

法律相談のしかた④




 「バラエティー生活笑百科」や「行列のできる相談所」など
 法律相談に関する番組がいくつか放送されています。

 これらの番組をみていると
 法律相談のイメージをつかみやすいでしょう。

 でも,どちらの番組を主にみているかによって
 法律相談のイメージにズレをしょうじるかもですね。

 前者の番組をみている人は
 正解はひとつと思いやすくなると思います。

 後者の番組をみている人は
 人によって正解が違うと思われるのではないでしょうか。

 これは番組の作り方や
 お題(問題)の選択とも関係しています。

 正解が一つになりやすい問題を出して
 一件落着を狙う予定調和な番組

 議論がわかれそうな問題を出して
 甲論乙駁を狙うダイナミックな番組

 どちらかというと,実際の法律相談は
 後者のダイナミックな感じでしょうか。


 法律問題は法律家のあいだで
 ほぼ意見が一致する問題があります。

 他方,法律家のあいだでも
 意見がわかれそうな問題もあります。

 それでも政治家の議論とはちがい
 見解の相違は比較的ちいさいです。

 それでもやはり人間のすることだから
 裁判官の個性により見解の相違が残ります。

 最高裁まで3回も審理する制度は
 そのような個性の存在を前提としているくらいです。

 
 ときどき○○弁護士に相談したら
 違うことを言われたと言われることがあります。

 それは上記のような理由によります
 算数の答えとはちがうところです。
 
 神ならぬ人間のやることですから,正解は
 実際に裁判をやってみるしかわかりません。

 そんなときは「30年間の弁護士経験と知識に基づく判決予測なので
 どちらの言うことを信用するかですね」と回答するようにしています。

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