東山36峰の一つ華頂山210m(21/36峰)。山頂付近は青蓮院の飛び地で、青龍殿がある。
奥殿には国宝「青不動」が安置されている。
奥殿の裏には大舞台が設けられている。京都の街の北半分が一望できる(周回コースには展望台があり、そこに登れば南半分も一望できる)。開放感がばつぐん。今回のコースのなかで、もっとも素晴らしい場所だった。
北側、いまから下る予定の粟田口・蹴上方面。その奥に明日登る予定の如意ヶ嶽(11/36峰)・大文字山、さらにその奥に明後日登る予定の比叡山が見えている。左手には吉田神社がある吉田山(12/36峰)や黒谷のある紫雲山(13/36峰)もみえている。
蹴上の先には南禅寺の山門もみえている。ここからでもその偉容がすばらしい。そこから左手奥に哲学の小道がのびており、銀閣までみえるはずだが判然としない。
西側。中央の緑は御所。その手前の緑の線は鴨川。奥は北山。下鴨神社、平安神宮、京セラ美術館なども一望できる。
福岡から京都まではるばるやって来て、高名な神社仏閣群を直接観光せず、こうやって山々から望むぜいたくを思う。
4月中旬なれど、新緑の勢いがすごい。
将軍塚。青龍殿の奥(京都四条通の真上)にある。直径20m、高さ2mの塚。もとは古墳。桓武天皇が平安京を都としたとき、ここに登り、将軍の像に甲冑を着せて埋め、都の安泰を祈った。
世に異変あるとき必ず鳴動した。されば天下に事出で来んとてはこの塚必ず鳴動す。将軍塚とて今にあり(平家物語、都遷)。そして頼朝が挙兵する前年、3度鳴動したという。
トランプ関税発言の前日には鳴動しただろうか。トランプ発言のつど鳴動していては、塚もいそがしくてしかたがないだろう。
ひょっとすると塚が鳴動しないよう、青不動を安置しているのかもしれない。
すくなくとも、この日は鳴動せず(鳴動していたのは、トレイルを歩いてきたわが心臓ばかり)。塚上には白や紫のスミレたちが静かに咲いていた。
シャクナゲ、青モミジ(青蓮院、青龍殿の青モミジ)、ヤエザクラ、ウワミズザクラ。華頂山の名に恥じなず、華々が咲き誇る頂きだった。
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