2024年9月17日火曜日

大雪山・旭岳~トムラウシ山縦走(22)

 

 40km以上におよぶ長大な大雪山~トムラウシ山縦走もいよいよ最終回。トムラウシ山からの下山は猛スピードだった。

 というのも、山頂で関東から来て忠別沼で知りあったAさんのほか、旭川在住のBさん(写真)とも知りあいになり、ともに下山することになったから。Bさんは短縮登山道駐車場からピストン登山で、われわれをJR新得駅まで送ってくれるという。


 トムラウシ分岐あたりまで下りてきた。

 ここでもういちど、ウィキでトムラウシ山遭難の概要を見てみよう。 

 一行は北沼からトムラウシ山を登らず、トムラウシ分岐・南沼まで山の西側の平坦な道を迂回して進んできた。その途中、山の西側で女性客hさんが意識不明に陥った。ガイド乙がツエルト(簡易テント)を設営し、他3人を加えた5人でビバーク(緊急野営)した。

 客15人、ガイド3人のパーティだったが、この時点ですでに客5人、ガイド2人が動けなくなっていた。
 

 南沼が見えている(写真やや右手)。

 12時ころ、ここで男女の客2名(Eとe)が遅れ、それぞれ男女の客2名(Bとb)が付き添った。・・・


 トムラウシ公園だ。

 13時40分、ここらあたりで女性客2人(d、e)は意識不明なったためBはサポートをあきらめて2人のもとを離れた。・・・


 トムラウシ山は大量遭難事故などなかったかのように美しく聳えている。



 前トム平。下の写真の向こうの山が前トムラウシ山だ。このあたりは携帯電話が通じる。

 15時ころ、ガイド丙と女性客aがたどりついた。ここで偶然、aの携帯電話に夫から着信があり、最初の110番通報が行われた(15時55分)。男性客がガイドのリーダーに「こうれは遭難だ。救援を要請しろ。」と言ったのが10時30分であるから、5時間以上が経過している。


 前トム平からトムラウシ山を振り返る。


 コマドリ沢で休憩。コマドリが鳴いている。手前がBさん、奥がAさん。


 沢から急坂を登って尾根に出る。Aさんが振り返って、トムラウシ山を撮影。

 この後、短縮登山道駐車場。そしてBさんの車でトムラウシ温泉。その後、新得駅まで。長い長い縦走をようやく終えることができた。

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