新潟の旅、最終日は十日町を訪れた。十日町といっても九州人で知る人は少なかろう。新潟県南部にある豪雪地帯、米どころで有名な南魚沼のお隣、魚沼産コシヒカリの産地である。
ここはまた、大地の芸術祭・越後妻有(つまり)アートトリエンナーレの開催地である。芸術祭は世界最大規模の国際的なもの、野外アート展である。
「人間は自然に内包される」を理念に、十日町地域の約762平方キロメートルの広大な大地を美術館に見立て、アーティストと地域住民が協働し地域に根ざした作品を制作、継続的な地域展望を拓く活動を目的とする。
2000年が第1回、その後はトリエンナーレというぐらいだから3年に1度開催されている。
なぜこんなところで国際的芸術祭が?
・・・と言っては失礼だが、新潟から新幹線や在来線特急を利用しても1時間30分~2時間はかかる田舎町である。
答えはいろいろあるのかもしれないが、ぼくが思ったのは縄文時代以来のDNAのなせる技だろうということだ。
駅から歩いて10分ほどで十日町市博物館に着く。館内は国宝だらけだった。教科書で見たことのある、あの火焔形土器である。14点もの火焔型土器が国宝に指定されている。
十日町は、市の中央を信濃川が流れている。信濃川は人間の営みに先駆けて、この地域に河岸段丘という作品を造形した。
縄文人も、このような大地のパワーに触発されて、火焔型土器を造形したのだろう。ここぞパワースポット。まさに芸術は爆発だ。
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