落合です。
暑過ぎて更新止まってました。
今日は趣向を変えて刑事事件の話でもしてみます。
皆さん、逮捕されたことありますか?
大方の人は経験がないのではないかと思います。
何も殺人罪や詐欺罪ばかりが犯罪ではありません。
酔っ払って喧嘩して人に大怪我をさせてしまった(傷害罪)、車でスピードを出して運転していると飛び出してきた人をはねて死なせてしまった(自動車運転過失致死罪、危険運転致死罪)など、日常生活の中で犯罪を犯してしまい、逮捕されてしまう可能性は決してゼロではありません。
では逮捕されたらどうなるのでしょう?
あなたが警察から逮捕されると、48時間以内に検察官のところへ事件(身柄も)が送られます(検察官送致)。事件が送致されると、検察官は24時間以内にあなたの拘束を続けるよう裁判官に請求する(勾留請求)するかどうかを決めることになります。
勾留請求がされると、裁判官は、裁判所の勾留質問室であなたの言い分を聞いたうえで(勾留質問)、引き続きあなたを拘束するかどうかを決めます(勾留決定)。勾留が認められればその後も(留置所等に)勾留されることになり、勾留が認められなければ釈放されます。
検察官は、裁判官が認めた勾留期間が終わるまでに、あなたを裁判にかけるかどうかを決めることになります。勾留期間は原則として10日間ですが、勾留延長されて合計20日間勾留されることも多いです。
勾留期間が終わるころに、検察官が起訴すると、あなたは裁判にかけられることになります。
不起訴(裁判にはかけない) になると、釈放されます。
(これまでの流れにつき、少年事件や略式命令など例外はありますが今回は割愛します)
さて、ここまで弁護士が全然出てきてません。
弁護士はどう刑事事件に絡んでくるのでしょうか。
弁護士が絡んでくる場面は大きく、「当番弁護士」「国選弁護人」「私選弁護人」があります。
「当番弁護士」は文字通り、当番制の弁護士です。
日曜の朝刊などに『今週の当番弁護士』という表が載っているのを見たことありませんか?
弁護士は予め「当番弁護士」の当番の日が決まっていて、当番の日は出動要請の連絡があれば速やかに管内の警察署に出動できるように待機しています。
あなたがもしいつも懇意にしている弁護士がいる場合、直接その弁護士に連絡をとってもらえるように警察官にお願いするのも良いかもしれません(警察官は事務所名と弁護士を言えば連絡をとってくれます。但し、警察官は伝言まではしてくれません。また、その弁護士は当番で待機しているわけではないので、予定が詰まっているとすぐに来てくれないかもしれません。)が、知り合いに弁護士がいない場合でも、逮捕された後「当番弁護士を頼みたい」といえば警察署や裁判所などから最寄りの弁護士会に連絡が入り、その日の当番の弁護士がすぐにあなたに面会に来てくれます(1回に限り無料です)。
そして、当番弁護士は、警察官の立会なしに、逮捕されたあなたと面会して、あなたの言い分を聞いたり、あなたの持っている権利(黙秘権など)やこれからの手続きの流れ(上に書いたようなもの)などについて説明してくれますし、家族と連絡をとって欲しい場合は家族と連絡もとってくれたりします。
最近では、勾留決定後起訴されるまでの間につき、「被疑者国選弁護人」(対象事件は法定刑が「死刑又は無期若しくは長期3年を超える懲役若しくは禁錮」に当たる事件」です。「3年を超える」なので、法定刑が3年以下の懲役となっている住居侵入罪などは入りません)を付けれるケースが多いので、当番弁護士として呼ばれるケースは少なくなっていますが、勾留決定後にしか付けることのできない「被疑者国選弁護人」に対して、当番弁護士は逮捕されればすぐに呼ぶことができます(1回だけですが)ので、そういう当番弁護士制度というものがあることを是非覚えておいてください。
さて、長くなったので、残りの「国選弁護人」「私選弁護人」はまた今度書きます。
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