2018年5月23日水曜日

残雪の北アルプス(1)


(唐松岳)

 すこし報告がおそくなりましたが,ことしの連休も残雪の北アルプスに登りました。焼岳,唐松岳,立山の3山です。昨年登った仙丈,乗鞍,正月に登った燕にひきつづき,雪のアルプスへの再度の挑戦です。

 ぼくが日本アルプスに登るようになったのは,大学時代にワンダーフォーゲル部(ワンゲル)に所属してからです。
 ワンダーフォーゲルは渡り鳥という意味のドイツ語です。

 山に登ることは登山部とおなじですが,岩登りと雪山はやらないと言われていました。ただし,公式行事としてはで,任意のグループで登ることは委員会の承認を条件に許されていました。しかし,ぼくは大学時代,そこまではやりませんでした。

 40代後半になって山登りを再開したわけですが,やはり雪山はやらないつもりでした。しかし,すこしずつ考えが変わってきました。

 ひとつは,100名山を踏破するなか(磐梯,妙高,九重など),あるいは,大雪山~トムラウシ縦走(大雨のため途中撤退),槍・穂(大キレット)縦走に挑戦するなかで,大きな雪渓や残雪を経験することが何度かあったことです。

 ふたつは,雪山とひとくちに言ってもさまざまなレベルがあることを知ったことや,山仲間のなかで雪山に挑戦する人がでてきたことです。こうしたことから,やってみようと思うようになりました。

 すこしずつ雪山の道具を買いそろえていきました。山道具は安くなく,雪山道具はさらに値が張ります。ピッケルは,百名山を踏破したときに,太宰府ロータリークラブからプレゼントされたものを愛用しています。

 昨年から,アルプスに挑戦するまえに武奈ヶ岳,伊吹山,霊仙山,ことしになって赤城岳,那須岳,谷川岳,武尊山,越後駒に登りました。こうしてすこしずつ難易度をあげてきました。

 たしかに,雪山とひとくちに言っても,難易度はさまざまです。時期,山域,雪の具合,トレースの有無,天候などによって,同じところでも大きな違いがあります。

 時期は,むずかしい順に,厳冬期,天候が落ち着く2月後半以降,残雪期にわかれます。山域は,厳冬期だと,北アルプス北部は文字どおり厳しいものの,八ヶ岳や東京近郊であればそうでもありません。

 降雪直後は,トレース(踏み跡)がなくルートファインディングが難しいですし(夏道は雪の下),ラッセルという力仕事も必要になります。これに対し,ゴールデンウィークぐらいになると,天候も安定し,多くの人が登るので踏み跡もあり,雪もしまっていてラッセルは不要になり,比較的容易に登れるようになります(とはいえ,昨年の乗鞍で経験したとおり,天候が崩れホワイトアウトすると急に難易度があがります)。

 ということで,ことしも残雪のアルプスに挑戦しました(つづく)。

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