2026年2月4日水曜日

年末の山旅(13)八ヶ岳②

 

 一夜明けても31日はC判定のままだった。その日登る予定だった赤岳は2899m。天気予報によると、3000m付近は28m/sの猛烈な風が吹いている。最大風速17m/s以上のものを台風というので、台風に匹敵する非常に強い風である。

 風速28m/sをAIに訊くと「何かにつかまっていないと立っていられないレベルの非常に危険な風です。高速運転中のトラックが横転したり、看板が落下・飛散するほか、固定の不十分な金属屋根がめくれるなどの重大な被害が出る可能性があるため、不要不急の外出は控えるべきです。


 テント場から赤岳を望む。


 横岳の大同心稜。クライマー憧れの岩場。高さ150メートルを超える特異な形状。冬はもちろん、夏でも一般登山者は登れない。


 中央は小同心。右手が横岳の山頂である。


 きょう登るとすればこのコースしかないと考えていた地蔵尾根の上部。


 右手の直線が赤岳展望荘である。

 写真では分かりにくいが、雲がちぎれるような速さで飛ばされていく。やはり上空は28m/s程度の強風が吹いているようだ。


 こうしたなか、多くの登山者たちは地蔵尾根や文三郎道を登っていった。グループはまだよい。他方、単独行の人を中心に撤退を決め、早々に下山していく。

 かなり迷ったが、自身はソロでもあり未熟でもあるので、撤退することに決めた。ここまで来て残念。

 昨夜は小屋に長野県警(遭難対策協議会)の人たちも泊まり込み、しきりに安全登山を訴えていた。安全登山手ぬぐいまでプレゼントしてもらった。

 仮に遭難確率20%として、5回のうち4回は無事に展望荘までたどりつけるだろう。しかし5回のうち1回は遭難する可能性がある。そのようなリスクをおかして登ることに意味があるだろうか。そう考えた結果である。


 山は逃げない。また来よう。


 赤岳がどんどん遠ざかっていく。


 この日、3000m付近の上空に強風は吹いていたが、天気じたいはよかった。後ろ髪をひかれたが、しかたがない。

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