2025年6月17日火曜日

残雪の槍ヶ岳(7)槍の穂先

 

 肩の小屋でしばし休憩したのち、槍の穂先をアタックする。今回の登山で最難関なポイントである。

 登り終えた人たちにインタビューする。今日の穂先のコンディションはどうなっているのか?ピッケルは必要かアイゼンは必要か?

 困ったことに意見はバラバラだ。自分と同等の技術と経験とおぼしき人の意見にしたがい、ピッケルは持たず、12本歯アイゼンは装着していくことにした。


 穂先の9合目あたりに先行者が登っているのが見える。赤いウェアだ。下からだとほぼ雪や氷がないように見える。しかしそうではない。


 登る途中は怖いので、写真撮影どころではない。5合目あたり。なんとか1枚撮ることができた。肩の小屋が小さく見えている。


 最後の登りは鉄製ハシゴである。12本歯アイゼンがじゃまになる。爪先がハシゴの段にひっかかりそうになる。金属がすれあう音がまた恐ろしい。


 やったー、登頂である。3180m。日本第5位。もちろん百名山。

 穂先には祠がある。無事の登頂を感謝する。とともに無事の下山も祈願する。しっかり祈る。


 山頂からは360度ぐるりのビュー。どの方向も大絶景である。

 まず、登ってきた方角。肩の小屋の向こうには飛騨の名峰、笠ヶ岳が美しい。手前の谷には新穗高温泉郷がある。


 東を望むと、左のピークが大天井岳、右の円錐形が常念岳である。大天井岳からはこちら(左下)の槍ヶ岳に向かって東鎌尾根が伸びている。表銀座のハイライトである。


 北は、黒部源流の山々、裏銀座から立山・劔までの山々を望むことができる。


 右の黒いのが黒岳、稜線沿いに中央ちかくが鷲羽岳のその奥の白いのは薬師岳だろう。


 奥の霞んでいるのが立山・劔。手前は赤牛だろう。


 後ろ立山連峰。いちばん奥が白馬。


 小槍。♪アルペン踊りを踊りましょ


 穂高連峰。手前は南岳と大キレット。残念ながら黄砂の影響で霞んでいる。

0 件のコメント:

コメントを投稿