翌日は尾道。岡山から新幹線で福山まで、そこからJR山陽本線で尾道まで。
むかしは駅を出てすぐ左折し、北側の坂道を上がったり下がったりした。そこに志賀直哉の旧宅などが点在していた。
しかしいまはそこはモデルコースにはなっていない。本通り商店街を通って千光寺ロープウェイ山麓駅へ行くようになっている。
商店街の売上アップに貢献するためだろうか、林芙美子も多少困惑気味である。
「海が見えた。海が見える。」。『放浪記』の一節。
商店街からすこし南下すると、すぐ海。尾道水道である。結構なボリュームの流れが西から東へ流れて行く。汐が鞆の浦へ向かうのは満潮だっか干潮だったか。
対岸は向島。フェリーがひっきりなしに往復している。来る人、向かう人。これこそ一衣帯水だろう。
東に目を向けると、視界の端に尾道大橋。しまなみ海道の入り口だ。自転車に乗って今治まで行ける。『村上海賊の娘』(和田竜)や『汝、星のごとく』(凪良ゆう)の世界が彷彿とする。
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