「プレバト!!」は昔からみてきた。俳句に対する夏井いつき先生の的確かつ毒舌なコメントが快感であるから。
さいきんは俳句以外にも、水彩画、黒板アート、フラワーアートなど才能を披露するアートは多種多彩。意外な芸能人の、意外なタレントに驚かされる。
この番組を面白く感じるポイントは、先の夏木先生やMCのトークもあるだろうが、芸能人たちの才能との微妙な距離感だと思う。
会場の各作品はどれもうまく描けていて秀逸。だがこれを画廊でプロの作品として示されたらどうだろう。それほど感心しないのではなかろうか。われわれ同様、シロウトの作品であるにもかかわらず上手というところが最大の感心ポイントである。
もうひとつは、やはり二刀流というか二足のワラジというか。一方で芸能人として芸を披露しながら、他方でそれ以外の才能ももっているということ。いわゆる余技というやつ。うらやましい。
外国では研究者が2つ以上の専門分野を学ぶということを聞く。芸もひとつではなく、ふたつ以上を学んだほうが、相互作用を発揮して他方も深まり、よりよいものになるのではあるまいか。芭蕉のいう「その貫道する物は一なり」ということか。
そういえば先日、映画『炎の人ゴッホ』(1956年米映画)を放送していた。カーク・ダグラス主演。ゴッホはもともと牧師の家に生まれ、牧師をめざしていたらしい(少なくとも、映画のなかでは)。
でもあの性格だから信者さんたちの生活にのめり込みすぎて破滅、牧師の道は断念。ゴッホの絵に精神性があるとすれば、このような経歴のなせるワザなのかもしれない。
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