2011年8月18日木曜日
「13時間前の未来」
「13時間前の未来(上)(下)」R・ドイッチ著、新潮文庫
例によって、大好きなタイムトラベルものです。
13時間だけ時計の針を戻せるとしたら、どうしますか?
書名からわかるように、タイムトラベルの幅は13時間だけ。
「リプレイ」のように人生をやり直すのではないところが
微妙なトラベルです。
いきなり「第12章」からはじまります。
主人公が最愛の妻を殺害した容疑者として、警察の取調室から。
タイムトラベルものはいろいろなバージョンが出尽くした感がありますが
この小説は1時間ずつ過去に遡っていくところが新機軸。
そのようにして真相を覆うベールが1枚ずつ
はがされていきます。否、はがしてくか?
妻の殺人事件だけでなく、航空機事故という
より大きな背景を交錯させつつ物語は盛り上がっていきます。
主人公はタイムトラベル力を使ってうまく解決できるのでしょうか?
「力を手にしたとわかるとー人の心は暗黒に支配される。
手に入れる富を想像して、モラルや価値観が崩壊してしまうからだ。
しかしそれより強いのが、愛だ。」
みなさん、タイムトラベル力を手にしたときは
愛のためにのみ使用ください。
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