2010年12月2日木曜日
ブブブのブナ~宝満山の樹~
ブナといえば秋田/青森県境の白神山地(世界遺産)が有名ですが
わざわざあちらまでいかずとも宝満で出会えます。
宝満山でもっともおしゃべりなのは彼/彼女ら(雌雄同株)
にぎやかに、なにか表現しています。
落葉・広葉樹(夏緑樹)で
照葉樹の森より明るく、秋には紅葉します。
森の人気者で
腰のあたりに地衣類などがまとわり着いて
独特のファッションをしています。
足もとにはたいがい取り巻きとして
ササ類をしたがえています。
(歩きにくい)
実は餌となるので、おおくのほ乳類にも人気
不作の年には、クマが里におりてきてブーイングだとか。
(宝満からはおりてくませんが)
でも見てのとおり腐りやすいうえに曲がって狂いやすい
木材としては使えないヤツなんです。
(ただ、曲げに適しているため、家具の脚に好まれる)
ブナは暑いところが苦手で、しかも寒いところも苦手
宝満だと麓のほうは暑いので
山頂・稜線ふきんの涼しいところに生えています。
宝満の寒さはしれているけれどもアルプスだと寒いので
登っていくと途中からいなくなります。
(シラビソ・コメツガなどの針葉樹と交代)
いまから冬の時期にかけて
照葉樹たちが元気なのに
落葉して幹と枝だけになってしまっています。
(ま、ここらへんは落葉広葉樹に共通するところですが)
宝満の山頂・稜線ふきんは暑くもなく寒くもないので
人の手が入るまえはブナの原生林だったと思われます。
(暑くもなく寒くもないところの原生林はブナなので)
でもブナは一度伐採されると復活せず
ミズナラなど他の落葉広葉樹に場所をゆずります。
(1度政権を手放すと復活するだけの根性がありません)
宝満~三郡の稜線にはシデ等の林がありますが
ブナが伐採された後の2次林とされています。
一番いただけないのは
生長するにしたがって、根から毒素を出すこと
そのため、一定の範囲に一番元気なブナだけが残り
残りのブナは衰弱して枯れてしまいます。
(なんというジコチュウな性格!)
ようするに、ブナは
わいわいとおしゃべりで
秋には紅葉して実をつけ
人気があるものの
腐りやすくて曲がりやすく
暑さにも寒さにも弱く
冬には落ち込み
一度挫折すると再度復活する根性がなく
ジコチュウな性格。
誰かに似てません?
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