怪鳥会夏遠征3日目は、三つ峠山へ。1785mの日本二百名山。くじゅう山くらいの標高である。河口湖のむこうに美しい富士山を眺望できる。天下茶屋の登山口から登り、河口湖へ下った。
甲府駅前から富士吉田行きのバスに乗る。石和温泉をすぎて甲府盆地をいく間、車窓にはモモとブドウの畑が続く。ちょうど季節だ。とてもおいしそう。観光農園もあるようだ。
甲府盆地と河口湖との間には御坂山地が横たわっている。バスはこの山地を登り、山地を縦貫するトンネルを抜けていく。この道は中世、鎌倉往還と呼ばれた。甲斐の武田氏が「いざ鎌倉!」という時のため整備したものである。
トンネルの上には御坂峠がある。歌川広重はそこからみた富士山と河口湖を「甲斐御坂越(富士三十六景)」という浮世絵にしている。
https://www.fujigoko.tv/mtfuji/vol5/hiroshige/misaka/
トンネルを抜けると三つ峠入口のバス停である。ここで、天下茶屋行きのバスを待ってもよいのだが、歩くことにする。
天下茶屋は井伏鱒二、太宰治にも愛された老舗旅館。太宰はここでの経験に基づき『富嶽百景』という短編小説を書いている。
https://www.aozora.gr.jp/cards/000035/files/270_14914.html
たしかに、富士山と河口湖をとりあわせた絶景は絵や文をものしたくなる(才能があればだけれども。)。2013年には「富士山-信仰の対象と芸術の源泉」として世界文化遺産に登録されたのも、うなずける。
コバイケイソウ。山頂手前に群生していた。有毒。この花が群生するということはシカがたくさんいるのだろう。有毒でない草はシカに食べられてしまうため、シカが食べない有毒の草花が繁茂しやすくなってしまう。
登頂。残念ながら、富士山は積乱雲に覆われてしまった。夏山はこうなる。強烈な太陽熱で昼間はどうしても積乱雲が発達してしまうから。
山頂からは河口湖をめざして南へ山をくだる。山頂は登山者ばかりだったのところ、天上山にちがずくにつれ観光客が入り交じるようになった。インバウンド勢おおし。
バテたので天上山からはロープウェイでくだるつもりでいたのであるが、長蛇の列。しかたがない、自分たちの足でくだろう。
帰りのバスは河口湖駅から。ここもインバウンドの人たちばかり、すごい人の数だ。お国柄のちがいか平気で車道に飛び出したりしているので、見ているほうがヒヤヒヤする。
帰りのバスは河口湖駅から。ここもインバウンドの人たちばかり、すごい人の数だ。お国柄のちがいか平気で車道に飛び出したりしているので、見ているほうがヒヤヒヤする。
居眠りをしかけていたところバス内で歓声が。車窓から湖面越に美しい富士山の姿だ。夕方であるので、積乱雲もきえてしまっている。
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