2018年5月15日火曜日
九大講義
5月9日は,九州大学で講義をしました。
当職が九州大学の法学部に入学したのは昭和53年(1978年)の4月です。ことしは2018年ですから,あれから40年経ったことになります。
当時,九大の教養部は六本松にありました。高校まで大阪で育ったので,受験のとき博多駅のバスセンターで,「六本木まで!」と言ったことがあります。バスセンターのおばちゃんも,「それなら六本松でしょ。」と言ってくれればよかったのでしょうが,「そんなバス停ありません。」というお答えでした。
いまは教養部ではなく,基幹教育と呼ぶようです。キャンパスは九大学園都市,糸島にあります。はじめて行きました。
講義の内容は「コミュニケーション入門」。8回連続講座で,毎回,ちがう分野の講師が当該分野からみたコミュニケーションを語るというものです。
わたくしは,日常の法律業務をコミュニケーションという切り口から整理して話しました。日常の法律業務について話すので,具体的な話題じたいは,市民大学などで話す内容とそう違いはありません。
日常の法律業務ですから,民事事件を中心に話しました。法律上のコミュニケーションというと他の分野と異なり,自己実現や他者との交流を目的とするものではありません。
法や裁判といえば,コミュニケーションというより,解決を強制されるイメージですが,そこに至るまでは,コミュニケーションができない当事者の間のコミュニケーションを回復し,尽くさせる機能もあるのかなと思います。
九大の学生相手の話ということで,すこし気負ってしまって,やや抽象論に流れてしまい,学生さんたちには難しかったかもしれません。
100人くらいの生徒さんたちが出席。法学部の学生もいますが,他学部の学生さんも含まれています。
終わったあとに,カードを提出し,そこに感想やコメントが書いてあります。誰のカードかはわかりますが,実際の教室でどこに座っていた誰のものかまではわかりません。
そこにあるとおり,本講義をきっかけに,法律上のコミュニケーションに少しでも興味をもってもらえれば幸いです。
なお,こんご,当職のことを「九大で教鞭をとったこともある(偉い)先生」と理解してもらっても結構です(冗談です)。
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