2012年4月10日火曜日
『潜水服は蝶の夢を見る』 by.映画も好きな福岡の弁護士
『センター・オブ・ジ・アース2』のあと
『マーガレット・サッチャー』をみようかと迷う…。
TSUTAYAがDVDのセールをしていたので
のぞいてみました。その結果,
『潜水服は蝶の夢を見る』(Le scaphandre et le papillon)
を買い,これを帰ってからみることに。
ジャン=ドミニク・ボビーの実話小説を
原作としたフランス映画。
主人公はもとELLE誌の編集長
40代前半ながら脳溢血に。
3週間におよぶ昏睡後、命はたすかったものの
全身が麻痺状態。
意識はあり,耳もきこえるけれど
言葉を発することはできない。
こういう状態を閉じこめ症候群(Locked-In syndrome)というらしい。
もう地獄の責め苦ですね。
まるで陸上で潜水服を着せられたかのよう。
これが『潜水服は…』というタイトル前半の由来。
リハビリのためパリから北部海岸
ベルクの療養所へと移されます。
この療養所が幻想的
患者に夢想を誘います。まるで蝶のような。
これが『…蝶の夢を見る』
というタイトル後半の由来。
原題は『潜水服と蝶』のようですが
邦題は『アンドロイドは電気羊の夢を見るか』を踏まえたのでしょうか。
言語療法士をはじめみな美人ですが
療養所がみせた幻影かも。
どんな運命のイタズラか
左目まぶたのみは動かすことができます。
これでコミュニケーションはかろうじて可能
実存に不可欠な最低限の機能は残されています。
主人公はやがて、左目のまばたきのみで
自伝を書くことをはじめ…。
肢体は不自由でも
精神の自由は残る。
絶望のなかから
美しい人生をふたたび見いだす映画でした。
0 件のコメント:
コメントを投稿