2012年1月12日木曜日
どうなる?「平清盛」 by.山歩きが好きな福岡の弁護士
「源氏物語」といえば「平家物語」
というわけでもないか?
この2つの古典が無関係に成立しているのが
むかしからややこしい。
「平家物語」が平氏の興隆と没落をえがいたもの
「源氏物語」が源氏の云々ならわかりやすい。
でも源氏の歴史のほうは
「吾妻鏡」ですよね(義経は「義経記」?)。
まったく受験生を翻弄するための陰謀でしょうか?
(陰謀史観)
「源氏物語」の成立は源平争乱の150~200年も前のことだし
王朝恋愛と軍記物では中身がまったく異なるのでしょうが。
とまれ、NHK大河「平清盛」みました。
途中からでしたが、おもしろかったです。
清盛役の松山ケンイチさん(松ケンと呼んだらイケンのだとか)は
未登場で、忠盛・中井貴一さん主演という感じでしたが。
結果的には視聴率はふるわなかったよう。
そのせいか、批判も。
ひとつは、「天皇家を王家と連呼して貶めたから」というもの。
なるほど、そういう見方もあるのか。視聴中はまったく気づかず。
しかし、この見方はやや形式的にすぎるような。
王と帝のちがいを踏まえて見ないと判断するのはそうとうな達者。
源氏と平家の区別もむずかしい庶民のみかたとしてどうでしょう?
伊東四朗さんが白河法王の凄みを怪演することの実質論ならまだしも。
もうひとつは、兵庫県知事が「薄汚れた画面」と批判したもの。
きょうは、これにたいし批判が殺到したと報じられています。
「番組内容に介入するような発言をすべきではなく
立場をわきまえるべきだ」
「(大河ドラマは)兵庫県の観光PRのために
制作されているのではない」など。他方
神戸市長は「実際の時代背景、当時の状況も考慮したセットを使っており
制作側の一貫した思いがあると思う。違和感はなかった」と理解。
清盛ゆかりの地である自治体首長の発言がこうして報じられるのも
大河ドラマが最大の観光サポーターだからでしょう。
その意味では、よいイメージづくりをした神戸市長に
一日の長があったというべきでしょうか。
さて、私じしんの興味・関心をいうと
本ドラマが「平家物語なのかどうか?」
そんなのあたりまえじゃんという感じですが
日本の情況や予告編をみているとそうなのか?
「平家物語」の根本思想は盛者必滅
読者はその滅びの美学を堪能するわけです。
ですが、予告編でみるかぎり「平清盛」は松山ケンイチさんを主演に
若々しい“昇り龍”的な平家を描こうとしているよう。
このような描き方のほうが
東日本大震災後の日本国民へむけたメッセージとしても適合的。
しかし、平家の根本思想とあわない…
どうなるんでしょうね?
ちくし法律事務所 弁護士 浦田秀徳
0 件のコメント:
コメントを投稿