2024年11月28日木曜日

事務所研修旅行(1)小樽

 

 ことしも事務所の研修旅行にでかけた。北海道2泊3日である。福岡は晴れていた。旅行会社が予約したものだから通路側、いつものような機窓からの写真はない。メンバーとの会話を楽しんだ。


 ベニスではない。小樽。地名は、アイヌ語の「オタ・オル・ナイ」(砂の中の川)に由来している。はじめて訪れた。

 新千歳空港から北西へバスで約1時間。日本海の石狩湾に面している。古くから港湾都市として発展し、いまは観光都市である。年間760万人以上(R5)の観光客が訪れ、市町村の魅力度ランキングで5位にランクインしている(R6)。

 小樽運河は大正13年築造。2023年に生誕100年を迎えた。大きな船が接岸できない時代、艀(はしけ)をつかって荷揚げをするため、(陸地を開削するのではなく)海岸を埋め立ててつくられた。

 

 小樽は海の玄関口であり、北前船の時代からヒトやモノが集まった。ニシンも獲れた。昭和初期にかけて金融機関や船舶会社、商社などが進出して北海道経済の中心都市として発展した。
 
 しかし戦後、ニシン漁の不漁や樺太の喪失、石炭需要の減少、道内他都市の港湾施設整備や札幌の発展などにより衰退。

 市内には、明示後期から昭和初期にかけての歴史的建造物が残され点在する。写真は旧三井銀行小樽支店。小樽運河とともに、街の魅力の一角をになっている。



 ハロウィーン期間中である。修学旅行生やインバウンドの観光客でにぎわっていた。


 小樽港が衰退し、自動車の時代になると、小樽運河を埋め立てて道路をつくる工事がはじまった。倉庫群の取り壊しが進むなか、危機感をもった市民らが「小樽運河を守る会」を組織し、保存運動を開始した。今年はそれらから50周年。

 十数年におよぶ論争のすえ、昭和61年、運河は一部が埋め立てられたものの、竜宮橋から北が20m幅で保存、散策路等が整備され、現在の姿に生まれ変わった。

 あわせて前記歴史的建造物などを再生し、観光まちづくりに活用していく流れとなった。その後、こうした運動は全国に広がったとされる。

 写真は、そうした成果のひとつ、オルゴール堂本館。大正期の歴史的建造物。小樽にはここのほか多数のオルゴール屋が並び、小樽のオルゴールは世界シェアの90%を占めるという。


 オルゴール堂本館から交差点をはさんでルタオ本店。スイーツの店。小樽にはルタオもたくさん出店していて、われわれが宿泊した翌日にも新店舗がオープンしていた。

 おなじルタオであるからひとつの入ればよいようなものだが、各店舗限に定商品が売られていて、観光客もすべての店舗をまわらざるをえない仕組みになっている。


 夕暮れてきた。雰囲気がある。クルーズも運行していた。運河を保存して正解である。


 小樽ビール醸造所 小樽倉庫No.1。運河沿いにある。ビアパブであるが、醸造所設備もあり無料で見学ができる。


 さらに、よい雰囲気。東洋のベニスといってよい。われわれの泊まるホテルの灯りも見える。

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