2013年6月6日木曜日
詐欺と悪徳商法(1)
きのうは月1度の事務所会議でした。
毎月の出来事や方針を話しあいます。
その席に,お客さまがこられました。
ブログの話題等について話してもらいました。
弁護士によるネットでの情報発信について
「読者の役に立った話題」を教えてもらいました。
ネットユーザーの関心を反映してか
ランキングの1位から50位まで男女関係の話題がずらり。
本ブログのモットーは明るく楽しくなのですが
読者の知りたいことも伝えなくてはなりませんね。
ランキングの話題を参考に
ときどき,解説していきたいと思います。
さっそくきょうは
「詐欺と悪徳商法」に関する話題から。
えっ,サドの悪徳の栄え?
ちがいます。
悪徳というと背徳が原義でしょうが
商道徳に反するという意味でしょうね。
悪徳商法とは,悪質な者が不当な利益を得るような
社会通念上問題がある商売方法とされています。
他方,詐欺は,他人をだまして
金品を奪ったり損害を与えたりすることです。
詐欺となれば犯罪で,刑法で処罰されますし
民法上も契約を取り消すことができます。
しかし実際問題,詐欺かどうかは
外側から判断がむずかしい。
ラーメン屋台での無銭飲食を例にとりましょう。
(悪用はしないでください。)
屋台に入る前,財布が空であることを知っているばあい
この無銭飲食は詐欺になります。
でも,ラーメンを注文した後,財布が空であることに気づいたら
詐欺にはなりません。
仮に,実際は前者であったとしても
それを法廷で立証することは困難です。
悪徳商法はたんてきに詐欺商法
といったほうがわかりやすいでしょう。
でも,詐欺というと上のような理由で
範囲がせばまってしまいます。
詐欺にはならないかもしれないが
かぎりなく詐欺的な商売もあるでしょう。
古典的な詐欺にはあたらないとしても
消費者を保護すべき場合があります。
このような理由で,詐欺商法と呼ばず
悪徳商法と呼んでいるんでしょうね。
さて,そうするとどこまでが
悪徳商法なのか線引きがむずかしい。
①「悪質な」者が②「不当な」利益を得るような
③「社会通念上問題がある」商売方法?
悪質かどうか,不当かどうか,社会通念上
問題があるかどうか?価値判断が3つも必要です。
なかなか難しい判断です。
どう考えたらよいのでしょう?
(続く)
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