2010年12月19日日曜日
また会おうね!
物語の冒頭は、ボーイング747という巨大な飛行機のなか。
飛行機はぶ厚い雨雲をくぐり抜けて降下
これは無意識下へ下降していく意識のイメージでしょうか。
ハンブルグ空港に着陸したのち、「ノルウェイの森」を聴いて
僕は混乱し揺り動かされ、1969年の秋の草原にトリップします。
すると、前と同じスチュワーデスがやってきて、僕の隣に腰を下ろし
つぎのようなやりとりをします。
日本語部分は表面的なやりとりなので省略
深層の意味があると読める英・独語の部分だけ示します。
僕「It's all right now,thank you.
I only felt lonely,you know.」
彼女「Well,I feel same way,same thing,once in a while.
I know you mean.」
彼女「I hope you'll have a nice trip.
Auf Wiedersehen!」
僕「Auf Wiedersehen!」
この僕とスチュワーデス(彼女)のやりとりの彼女の部分を
直子(あるいは、直子の声を伝える巫女)が話していると
想定してみてください。
物語の文脈にピッタリあてはまりませんか?
僕「I only felt lonely,you know.」
→「僕は君も知っているところの
1969年のあの秋の草原にいたんだ。」
直子「Well,I feel same way,same thing,once in a while.
I know you mean.」
→「そう、私もかつてともにした同じ道、同じことを感じる。
私もあなたの言っていることわかるわ。」
直子「I hope you'll have a nice trip.
Auf Wiedersehen!」
→「あなたがこれからいいトリップができるといいわね。
また会おうね!」
僕「Auf Wiedersehen!」
→「うん、また会おう!」
こうして僕はトリップし、僕と直子は再会することになるわけです。
なんと心にくい導入部でしょうか!
なお、
僕が異界との渡し人であること
飛行機のスチュワーデスが渡し人の一族であること
音楽(「ノルウェイの森」を含む)がトリップを引きおこすこと
死んだ直子が巫女の口を借りて僕に語ること
物語が永劫回帰することなどはおいおい述べていきます。
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